今年もまた、東京都立高校入試についての校長会調査、すなわち志望校集計が発表されました。これは、区立中3年のみなさんが12月に学校に提出した志望校調査の第一志望校を集計したものです(ですから、私立中学校から都立高校を受験しようと考えている人の数は入っていません)。従って、願書提出後のいわゆる「(出願)倍率」とは異なり、このあと変わる可能性がある数字です。ここで出ている倍率が高くても、実際にはおおむね下がる傾向にありますし、今倍率が低い学校は、逆に上がる可能性があります。また後述する昨年度の豊島のように、校長会の高倍率からさらに上がる高校も出ることがあるなど、一概に言えるものではないのです。いずれにせよ、この数字を「倍率」ととらえて一喜一憂するようなことはせず、あくまで今までの第一志望が適正であるのかどうかを検討するための「目安」になるものとお考え下さい。
その前提でお伝えしますが、もっとも目を引いたのは、昨年同時期に全都立高校最高の2.37倍、願書締め切り時に2.42倍(この時は上がりました!取り下げ・再提出前です)だった豊島高校が、今年も2.19倍と、2倍を超えていることです。これで校長会調査の時点では、3年連続で2倍を超えた結果となります(一昨年は2.05倍)。大人気校と言っていいですね。
実は、昨年この同じ時期の記事で少し失敗をしてしまいました。豊島の高倍率、下がることもありえるから、過度に恐れなくていい、と書いてしまったのです。塾内に受験者がいたため、心理的にそちらに傾いていた面もあるかと思いますが、願書提出締め切り後の倍率が0.05ポイントも上がるとは、予想外でした。男女合同選考初年度だった影響も、おそらくあると思います。いずれにしても、現在の校長会調査の数字は、「このあと変わる数字です」ということが、今の段階で偽りなく言えることであるのは間違いありません。
また、実際の願書締め切り後の倍率が出てからでは、あそこが高い、あそこが低い、などとは言えなくなりますので、校長会調査の数字を見ただけの今の時点で気づいたポイントとしては、単位制の新宿が1.58倍となっていること(昨年は取り下げ・再提出後で2.56倍の最高倍率)、旧第一学区の小山台が1.17倍となっていることなどがあげられます。
さらに、過去にも複数回ご説明しておりますが、都立高受験では「取り下げ・再提出」の制度があることをお伝えしてしめくくります。これは、一度郵送で提出した願書を、2月12日に取り下げて、13日に他の学校に再提出することができるシステムです。要するに、「志願変更」と言えます。ですから、このあと1月30日から郵送で願書を提出し、2月5日に締め切りとなったあと、おそらく7日夜に、出願締め切り時の倍率が発表されます。それを受けて、あまりに高い倍率で難しそうだと思ったり、あるいは手が届かないと考えていた上位校が「頑張ればなんとかなるかも知れない」と考えられる場合などに、出した願書を志願先の高校から返してもらい(取り下げ)、他の高校に出し直すことができる(再提出)のです。
今回の校長会調査の結果をもとに、今まで考えていた志望先にこのまま願書を提出していいかどうか、よく検討し、間違いないように願書提出の準備をして下さい。そして2月5日の締め切り後は東京都教育委員会ホームページの情報に注意して、締め切り時の倍率を確認して下さい。それから取り下げ・再提出を考えるのでは遅いので、提出前の段階から、取り下げ・再提出の可能性を具体的に検討しておくとよいでしょう。
言問学舎の塾生でなくとも、お問い合わせフォームからおたずね下されば、わかる限りのことをお話し致します。みなさんの受験の成功を、心よりお祈り致しております。
また、次の入塾説明会は1月13日(月・祝)開催です。お知り合いの方などにぜひ拡散していただき、おすすめ下さいますようお願い致します。。
◇新年入塾説明会第4回のご案内
1月13日(月・祝)11時00分〜 / 13時00分〜
※予約不要、当日飛び込み参加可ですが、全体説明後の個別相談は予約を含む先着順となります。各回とも所要時間は50分程度の予定です。
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